サバイバル

20歳になった君たちへ ─ 夢がなくても全く問題ない

20歳になると、急に「夢は?」って聞かれる回数が増えます。

成人式、同窓会、久しぶりに会った親戚。SNSでも「将来の目標」「やりたいこと」みたいな言葉が、やけに眩しく見える。
夢がある人が正しくて、夢がない自分はどこか劣っている。そんな空気が、まだ残っています。

ただ、先に言います。
夢がなくても全く問題ないです。今の時点でなくてもいい。今後もずっとなくても、人生は普通に進みます。

むしろ「夢がない」ことを恥だと思って、自分を急いで作り替えようとするほうが危ない。借り物の夢で走ると、途中でガス欠します。わりと静かに。


夢がないと不安になるのは、君が弱いからじゃない

今の社会は、選択肢が多いようで、正解が見えにくい。
学歴、就職、転職、副業、起業。何を選んでも「もっと良い選択があったかも」と思えてしまう。

それに、夢って“持っているように見せる”文化とも相性がいいんですよね。
夢を語れる人は、前に進んでいるように見える。夢を語れない人は、置いていかれるように感じる。

でも、夢を語れることと、人生が良くなることは別です。
声が大きい人が必ず幸せとは限らない。これは大人になってから、何度も見ました。


僕の話を少しだけ。夢より先に「生き延びる」が必要だった

ここから先は、説教ではなく一人の実例として読んでください。

僕はメンタルヘルスに10年以上通っています。薬物療法も受けてきました。緊張が強くて、体が言うことを聞かない時期もあった。手が震えるのが怖くて、人前がしんどくなる日もありました。

それでも仕事は続けてきました。休職期間はありません。フリーランスとして、食いしばって、ありがたく仕事を続けている状態です。
休めば収入が止まる。止めたら不安が増える。そういう現実があった。

最近は筋トレや鍼治療、サプリや習慣の改善も試しています。薬だけでも、気合いだけでも足りなかった。だから手を伸ばした。
そうやって「なんとかする技術」を増やしてきました。

さらに、家庭もあります。子どもが4歳になって、仕事のあとに家事の補助をほぼ毎日やっています。洗い物、洗濯、ご飯の下準備。
疲れて帰ってきても、生活は回る。回さないと回らない。笑ってしまうくらい現実的です。

この状態で「夢を語れ」と言われても、正直きつい日がある。
だから逆に思うんです。
夢がなくても、人生はちゃんと進むって。

夢があるから生きられるんじゃない。
生きているから、あとから意味がついてくる。僕はそっちの順番を信じています。


夢がないのに苦しい人は、夢を「ゴール」だと思いすぎている

夢って、ゴールの旗みたいに扱われがちです。あそこに辿りつけば勝ち、みたいに。

でも実際は、人生って一本道じゃありません。天気も変わるし、体調も変わる。人間関係も変わる。お金の状況も変わる。
ゴールを一つに決めるより、進みながら道を選び直せるほうが強い

夢がない人は、ゴールがないぶん不安になります。
ただ、その代わりに手に入るものがあります。
それは、方向転換の自由です。

夢がないのは「空っぽ」じゃなくて、「まだ固定していない」だけ。
固定していないなら、変われます。選び直せます。そこに価値があります。


じゃあ、夢がないまま何を頼りに生きればいいのか

僕が頼りにしているのは、夢じゃなくて「小さな実践」です。

たとえば、三日坊主でもいい。やらないよりはマシです。
むしろ三日できたなら、三日分は人生が変わっている。
ここを認められると、急に楽になります。

それに、口だけで終わるのがいちばん心に効きます。いわゆる「言うだけ番長」。
僕も何度もギクっとしてきました。言ったのにやらない自分が、一番自分を信用できなくなるから。

だから僕は、最近「すぐ行動(実践)する」を意識しています。
大きくじゃなくていい。30秒でもいい。小さくやる。痕跡を残す。
すると不思議と、自分の中の空気が少し変わる日があります。

夢がないなら、今日の一手でいい。
今日の一手が積み上がると、いつのまにか「方向」になります。


夢がなくても困らない理由を、もう少し具体的に言う

理由はわりと単純です。

夢は「あると強い」ことがある。けれど「なくても回る」ものでもあります。
人生を支えるのは、夢よりも次の3つのほうが多い。

一つは、回復する力。休む力とも言い換えられます。
体調やメンタルが崩れたときに、自分を立て直す技術がある人は強い。夢があっても倒れたら進めません。

二つ目は、食べていく力。完璧なキャリアじゃなくていい。小さくてもいいから、稼ぐ方法を知っている人は現実に強い。
フリーランスをやっていると、これは骨身に染みます。夢より先に請求書です。

三つ目は、人との距離感。近づきすぎず、離れすぎず。
これはHSP気質の人ほど難しいところだけど、距離感が整うと、人生はかなり生きやすくなります。

夢がなくても、この3つが整うと、日々はちゃんと回る。
回るようになると、心に余白ができて、やっと「好き」や「興味」が顔を出すこともある。

夢は、その余白から生まれることが多い。逆じゃない。僕はそう思っています。


夢がない君へ、今日できる小さな提案

大きな目標を作らなくていいです。代わりに、次のどれか一つだけやってみてください。

今日、少しだけ体を動かす。散歩でもいい。スクワット3回でもいい。
今日、5分だけ何かを学ぶ。動画でもいい。本を1ページでもいい。
今日、ひとつだけ片付ける。机の上の紙を捨てるだけでもいい。

やることが小さいほど馬鹿らしく見える。
でも、その馬鹿らしさが続くコツです。大きすぎる一歩は、誰だって怖い。

夢がないなら、まずは「自分を少しだけ信用できる回数」を増やす。
それが結局、いちばん効きます。


夢がなくても、君の価値は減らない

夢がないことは、欠点じゃありません。
今の君が、まだ決めなくていい場所にいるだけです。

大人になると分かります。人生は「夢の有無」で勝敗が決まるゲームではない。
勝った負けたより、続けられたかどうか。戻れたかどうか。助けを求められたかどうか。
そういう地味な力が、最後にものを言います。

夢は、持てたら素敵です。持てないならそれでもいい。
君が今日、生活をひとつ回せたなら、それはもう立派な前進です。

そしてもし、いつか夢が見つかったら。
それは“見つけた”というより、積み上げた日々の上に、ふっと現れたものかもしれません。

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