【実体験記】手汗(手掌多汗症) 内視鏡手術(ETS手術)

「手汗(てあせ)」の悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか?
恋人と手をつなぐ。
試験でペンを持つ。

誰もが回避できない手に汗握る状況

今回は、筆者の実体験を元に「手汗」の克服とその方法について記載します。
「手汗」で悩む方に向け、少しでも何かの気づきや情報を提供できれば幸いです。

手汗ってそもそも何?

一般的な解釈として手汗とは掌に汗をかく事です。
別に協調するまでもない事です。

そしてこの手に汗をかくという症状事態は

別に異常でも何でもありません。
人体の機能としては平常です。

例えば
試験中緊張して、ペンを持つ手が汗で濡れたら
ハンカチで拭けばいいのです。

少し極端ですが
恋人と手をつないで手汗で拒絶されるような恋人なら
どうせ嫌なことがあったらすぐ別れてしまいます。

何が伝えたいのかというと
手汗で死にはしません。
少し気になる程度●●●●●●の方なら 気持ちを楽に持ってください。

まず手汗にはそれぞれ症状レベル(目安)があります。
※気温、体調、緊張度合によって変わる。

[レベル1] 手が湿っている程度。触ると汗ばんでいることがわかり、光を反射して汗が光る。
[レベル2] 手に水滴ができて濡れており、見た目でも汗をかいていることがわかる。
[レベル3] 盛んに水滴ができ、汗が滴り落ちる。

先ほど述べた通り、[レベル1]ぐらいであれば、ハンカチで拭けばいいと筆者は考えます。
気にする必要ありません。ちょっと代謝がイイぐらいに思っていればいいのです。

ですが、[レベル2]や[レベル3]ぐらいになってくると
実生活に支障が出ます。

例えば
試験中ペンが汗でべたべたびなり、試験用紙もぐちゃぐちゃになる始末だとか
PCのキーボードがびちゃびちゃになってしまう とか
お客様先へのプレゼンテーションの際 資料が手汗でしわくちゃになってしまう とか
用意したハンカチが バスタオルみたいに湿っている とか

こうした事で自身だけでなく 他人に被害があったり
ハンカチで拭くなどの局所的な対処方法では対処しきれない場合

手のひらの多汗症で 「手掌多汗症」という症状に当てはまります。
このぐらいの症状になってくると

何事にも集中力を欠いたり、物事に消極的になったり
重度のコンプレックスで引きこもりに発展するケースもあるそうです。

本記事で記載する「手汗」とはこの「手掌多汗症」を指します。

手汗の原因

上述した「手掌多汗症」は手のひら多汗症です。
多汗症とは腋の下、手のひら、足の裏、頭部などに異常に発汗する病気です。
このうち手のひらの多汗症を「手掌多汗症」と呼びます。

そもそも「汗」には下表のような種類があります。

汗の種類発汗原因機能
温熱性発汗体温が間接的(気温、食事、運動)に上昇した際体温調整
精神性発汗緊張したり、ドキドキすることいよって、交感神経活発化により汗腺が刺激された際-
味覚性発汗辛いものを食べたときに、発汗神経が刺激を受けた際肝臓機能の補助

上表の中で、精神性発汗に該当するのが、手掌多汗症です。
自律神経(交感神経,副交感神経)の交感神経(新陳代謝を活性化する神経)の機能亢進の状態が続くことで
汗を分泌する腺(エクリン腺)が活性化されて、多量の汗が分泌されてしまいます。

そして「手掌多汗症」の特徴的な症状は
精神的刺激や緊張がそれほど強くなくても発汗するという症状があるそうです。

手汗の治療方法

まず専門医に相談しましょう!
こう書いては元も子もないですが
ネットの半端な情報で自己解決するのは危険です。
億劫かもしれませんが、ぜひ専門医に相談することをお勧めします。

本記事は個人の実体験に基づく情報ですが
やはり「個人」です。
沢山の事例を知っている専門医に相談するのが一番です。
また相談しにくい、または軽視されがちな内容ではありますが
保護者や親族同伴がベストだと思います。

この「多汗症」と呼ばれる症状
実は医学的には原因がはっきり解明されていません。

だからこそ多くの事例を知るプロフェッショナルに相談しに行くのが一番なのです。

手術方法は下表のようなものがあります。(2015年2月調査)

治療種類方法費用期間備考
心身療法心理療法、自律訓練法、精神安定剤による治療。
数千円/回
(病院、治療方法により異なる)
週に1回改善は個人差
ボトックス注射主に美容外科で行う方法でボツリヌス菌を注射し汗の分泌を抑える。数千円 ~ 数万円/回
(病院により異なる)
数か月に1回一時的な改善はあるが根治には至らない。
代償性発汗の事例もある。
イオントフォレーシス主に皮膚科で行う治療方法イオン発生装置を使用した水の中に手を入れ電流を流す。数千円/回
(病院により異なる)
週に1回一時的な改善はあるが根治には至らない。
内視鏡手術(ETS手術)腋の下の皮膚を2~4ミリほど切ってカメラを胸腔(きょうくう:肋骨で囲まれたスペース)に入れ、モニター画面で胸のなかを見ながら、背骨の近くにある交感神経の束を見つけて切断する。左右両方の交感神経切断が必要。120,000円~
(病院により異なる)
1日代償性発汗がでる可能性がある。

様々の手法があり、ご本人の意思が尊重されます。
ここで記載しておくと
重複しますが筆者は「ETS手術」を受けました。
5年以上経過しますが、手汗の悩みは完全に克服しています。
詳しい術後の経過は後述しますが

身体に傷をつけるのは事実です。
恐怖心もあると思いますし、いろいろ治療を試されてから
最終手段でもいいと思います。
実際、そういった事例が多くあるそうです。(担当医談)

参考までに筆者が手術を受けた病院を紹介します。
▼ ————————————————-
四谷メディカルキューブ公式サイト
<感想>
先生の対応がとても丁寧で安心しました。
また、手術の腕も確かで術後の跡もほとんどわかりません。
▲ ————————————————-

高額療養費制度について

上述した「ETS手術」を受ける際、ネックになってくることの一つに
手術費用があると思います。

「健康保険証」をお持ちの方は、「高額療養費(自己負担限度額)制度」が使えるかもしれません。
この制度は、ざっくり記載すると
医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。

参考までに
下に健保の関連ページのリンクを張っておきます。
全国健康保険協会関連ページ

術後の経過

手術直後の多少の痛みや違和感は2週間ほど続きました。
それ以降は別段気にせず、激しい運動も平気でした。
またよく言われる「代償性発汗」と呼ばれる症状については

筆者の場合はほとんど気にならない●●●●●●程度ですが
ありました。
夏場に胸や背中、変わった場所では太ももなどに汗をかいたりしますが
夏場ということもあり、特別気になりません。
冬場に異常な汗をかくということもありません。
個人の症状なので、あくまで一例ですが

手汗の治療をいろいろ試してみて、それでもダメだった方がいましたら
一度専門医に相談されることをお勧めします。

本記事はあくまで「実体験」に基づく情報です。当サイト免責事項に基づき、本サイト各記事の情報で発生したあらゆる障害に対して、管理人は一切責任を負えません。