鬱(うつ)状態の時、誰よりも静かに寄り添ってくれるお酒。
その魔の手にまんまと手繰り寄せられたのが
私です。
一日に平均ビール3L or 赤ワイン2Lをがぶ飲みしていた私は
まともな精神状態でもなく、ましてや身体状態もボロボロです。
毎日毎時間くる焦燥感と矛盾したような脱力感。
何もする気が起きず、何をしても楽しくない・・・・・
そんな状態が続いていました。
今は社会復帰のためのリハビリに専念するとともに
失いたくない大切なもののために、自制して自分と戦っています。
そんな私のような犠牲者を出さないためにも、ぜひ注意して欲しいのが
抗鬱剤とアルコール(酒)の併用です。
例えば、抗不安薬で有名な『ソラナックス』などの薬事説明欄には写真のように注意書きが書かれています。
↓
ここでは、『注意』程度ですが、事が起こってからでは遅いです。
精神科の担当医も言っていたことですが
『うつ病などの精神疾患は治りますが、アルコール依存症になると非常に治りにくい !!』
また統計上、依存症からの生還率(完治率)は2~3割程度と言われています。
それほどまでに恐ろしい『病』なのです。
ここが、恐ろしいところで
今でこそ『精神疾患』は正式な「病」として世間に浸透していますが
一昔前は心の病気で目に見えず、「病」として認識されにくい状態でした。
その認識がまさに『アルコール依存症』にも当てはまります。
未だに、多くの人の認識ではアルコール依存症は「アル中」などと呼ばれ
「呑んベえが酒を我慢できない自堕落な状態」
と認識されているのが実態ではないでしょうか?
よく、薬物乱用で「覚せい剤」が取り上げられ
その薬物依存性の強さと恐ろしさをメディアで取り上げていますが
アルコール依存症にスポットが当てられる事はありません。
しかし、その恐ろしさたるや、アルコール依存症を家族に持つ人なら
比べるべくもない。恐ろしい『病』なのです。
↓
[amazonjs asin=”4093878641″ locale=”JP” title=”西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気”]
※当人でもご家族でも一読をおすすめします。
内容は実体験からなる体験記の他に、専門的な治療の必要性と家族としての接し方について触れていて
とても読みやすく、内容もしっかりしています。
アルコールは気の弱い私のような人間ほど飲まれます。
『酒は飲んでも吞まれるな』とは
十分な自己自制、精神状態があってこそ成せる自己防衛です。
そして、そういった正常な精神状態ではない私のような人は
アルコールを断つべきです。
そうしないと、
精神障害の治りが遅くなるだけでなく、アルコール依存症へ駆け足で歩み寄る負のスパイラルにハマります。
気分が落ち込む ⇒ 酒を飲む ⇒ 気分が晴れる ⇒ 服薬 ⇒ 頭が冴えない、脱力感 焦燥感 ⇒ 気分が落ち込む
こんな負のスパイラルに陥らないためにも
抗うつ剤とアルコールの併用は断固として拒絶しなければいけません。
『注意』とかそんなレベルではありません。『禁止』です。
最後に、一日に40缶もビールを飲み続け、『老人』になった女性のニュースを外部リンクで張って置きます。
歯も抜け落ち、頭髪も抜け落ち、皮膚はただれ悲惨な姿に変貌しています。
1日40缶ビールを飲み続け”老人”になった35歳の女性 恐怖のアルコール依存症とは?
さすがに、自分はこうはならないよ。
などといった甘い気持ちに
酒の魅力はそっと魔の手を伸ばします。
決して吞まれないようにして下さい。